電話ボックスの意外な使い道

携帯電話の普及により、電話ボックスはかなり減ったものだが、近くに3つも電話ボックスが並んだところがある。いつもは人なんて滅多にいないのだが、今日は珍しく3つのうち2つの電話ボックスの中に人がいた。
そのうち一人は電話をしていた。いや、当たり前のことなのだが。電話をしていた。
しかし、もう一人は電話をしていない。その代わり、何かの紙をみている。しかもその紙はとても色鮮やかだ。ピンクに、肌色、一体なんだ。あまりにも気になったので角度を変えて見てみる。すると、その人が持っていた紙は、グラビア雑誌(を切ったもの)だった。しかも数枚。年代的に係長であろう人があんなことをしているとは。電話ボックスに入って、隠れているつもりなのだろうが、全然隠しきれていない。なぜなら、電話ボックス、上も左も右も下も前も後ろも、すべて透明だからだ。なんだか、ああいう風に隠し見ているのを見ると、むなしくなってきた。
けど、ひとつ学んだよ、あんなおっさんでもやっぱりそういうものは見るんだね、と。